肥前國スイム譚 末巻

スイム譚

9月26日今日は九州最終日になります。福岡空港までは高速バスで2時間ぐらいなので飛行機の時間まで福岡市の観光も考えたのですが、思い付きで、松浦鉄道とJR肥後線で松浦、伊万里、唐津経由で福岡に行こうと考えました。

6~7時間かかりますので朝食をしっかりと食べます。

ご飯にしらすと漬物をのっけて食べるととてもおいしいのです。

佐世保は松浦鉄道の始発駅なのですが券売機では1日券が買えません。駅事務所は9時からなのでそれまでは無人駅状態で電車の乗務員さんに尋ねたら電車の中で買えました。よかった。

佐世保駅から佐々駅までは快速佐々行です。貸し切り状態です。正式名称は松浦鉄道(自称MR)西九州線だそうです。なお、佐世保から次の佐世保中央駅までは数百メートルしかなく、昨日商店街を歩いていたら有りました。

松浦鉄道の路線図です。

まずは、内陸部を佐世保川に沿ってのぼり6駅目の左石(ひだりいし)駅です。

松浦鉄道には沿線の魅力ある観光地の掘り起こしの一環として、正式駅名と合わせてサブ駅名(愛称)を表記したサブ駅名標があります。

この近くに名所の眼鏡岩があるそうです。高さ10m、横幅20mのびょうぶ状の岩に、巨大な穴が自然にくり抜かれて眼鏡状になった奇岩で、鬼が作ったという伝説があるそうです。平戸藩のお殿様が愛でた「平戸八景」のひとつです。

左石から相浦川沿いを海に向かって進みます。まもなく野中駅です。

佐世保に向かう電車とすれ違います。松浦鉄道の車両はカラフルなんです。

相浦川沿いを河口に向かって進みます。

やっと海に出てきました。相浦の漁港です。

相浦(あいのうら)駅です。サブ駅名標は黒島天主堂とあたごさんの駅だそうです。

「黒島天主堂」は潜伏キリシタンの集落がある黒島に最初に常駐したマルマン神父が、基礎に特産の黒島御影石を積み、40万個のレンガを使い、1902年に祝別した荘厳な教会です。黒島へはここ相ノ浦港から船で渡ります。

「あたごさん」(愛宕山)は佐世保市民に親しまれている里山で、相ノ浦富士と呼ばれています。麓に飯盛神社(松尾、愛宕、祇園三社合祀)が鎮座しており、山上には平戸松浦家の松浦隆信により京都の愛宕神社から勧請された愛宕勝軍地蔵菩薩が東漸寺より祀られています。

北松浦郡佐々町の佐々(さざ)駅に到着です。サブ駅名標は河津桜とシロウオの里です。

佐々川の河口沿いの全長1.5kmに約300本の桜が植えられていて、2月下旬には早咲きの河津桜約260本が見ごろになるそうです。また、この頃は佐々町の風物詩であるシロウオ漁も最盛期を迎えるそうです。

佐々駅は松浦鉄道の唯一の車両基地があるところです。車両の前面に「MR」のロゴが付いています。ここで普通車両に乗り換えます。

佐々から佐々川沿いに上流に向かい再度佐世保市に入り江迎川沿いを下り、大きな鉄橋を渡ります。川幅が広くなっているのは江迎湾がすごそこまで入り込んでいるからです

平戸市に入り西田平(にしたびら)駅に到着です。サブ駅名標は田平天主堂と昆虫の里です。

「田平天主堂」は1886年以降、ラゲ神父やド・ロ神父が買った土地に黒島、外海から移住した信者が自ら資金を調達し、献身的な労働奉仕により1918年に建設した教会です。世界文化遺産エリア内の教会ではないのですが関連する重要な文化財として国の指定を受けています。

田平にある「昆虫自然園」はかつての日本の原風景であった里山の環境を再現し、そこに集まる昆虫を自然のままに観察できる施設です。田平に来れば昆虫と触れ合えるということで「昆虫の里」のキャッチフレーズなのだと思いますが、道の駅の名称も「昆虫の里たびら」なのです。次の駅はたびら平戸口です。

たびら平戸口駅は日本最西端の駅だそうです。(佐世保駅はJRの日本最西端なんです。)ここには鉄道博物館があり、駅員の制服、車両の部品などの珍しい資料が展示されています。また、鉄道の通じていない平戸島の最寄り駅なのでたびら平戸口なのです。

平戸は古くから海外との玄関口で、遣隋使や遣唐使の時代は中国大陸に渡る寄港地でした。長崎で最初にキリスト教の布教がなされ、禁教後は多くの潜伏キリシタンがいたそうです。平戸島は平戸大橋で九州本土とつながっていて時間があれば是非訪れてみたい場所です。

ここで8分ほど停車します。乗り換えかと思ったらそのまま伊万里に行きます。反対側の佐世保行も発車を待っています。この車両の沿線の風景の図柄もなかなか面白い。

たびら平戸口から3駅目の西木場(にしこば)駅です。無人駅で駅舎はありません。山の中で辺りは田んぼだけなのですがサブ駅名標にはなぜか砂浜にカニがいる?どうも近くに海水浴場が多数あるらしい?

九州電力松浦発電所が見えてきました。石炭火力発電所で2号機は高性能排煙処理システムを採用し、単機では日本最大規模の出力だそうです。

だんだん松浦の市街地に入ってきました。右手に福島、左手の奥に鷹島が見えます。両島とも九州本土と橋で繋がっています。

この志左川を渡ると松浦駅です。あの橋の右岸の道路沿いに松浦水軍の松浦党発祥の地碑があるそうです。

松浦駅です。サブ駅名標には鎧を着た子供が釣りをしている姿があります。

松浦党は平安時代から戦国時代にここ松浦で組織された松浦氏の武士団の連合で、一族は48に分かれていて松浦四十八党とも呼ばれていました。水軍で有名で源平合戦の壇ノ浦の戦いや13世紀の元寇のときに活躍したことで知られています。

松浦駅から調川川を越えると隣の調川(つきのかわ)駅です。

調川は日本一のアジ、サバの水揚げ基地なんだそうです。ここは「アジフライの聖地」を宣言していて松浦魚市場内の西日本魚市場食堂では曜日を問わずアジフライ定食目当てのお客が詰めかけるとのこと。食べられなかったのが残念です。

調川の次の前浜を過ぎ海岸線に出ました。埋め立て地のつき島公園が見えます。

しばらく海岸線を進み鷹島口駅に着きました。ここから鷹島に船で行けます。鷹島は平成21年に唐津市肥前町との間に鷹島肥前大橋ができて陸続きになりました。元寇最後の激戦地として多くの遺跡があります。

鷹島口の隣の今福駅です。サブ駅名標は「今より福の生ずる処」だそうです。

伊万里に近づくと埋め立て地の工場地帯が多くなってきました。

有田川を渡りました。もうすぐ伊万里駅です。

伊万里駅です。佐世保から3時間で到着です。ここで松浦鉄道からJR九州の筑肥線に乗り換えます。

松浦鉄道の2階に「伊万里・鍋島ギャラリー」があります。市所蔵の古伊万里や鍋島焼を展示する全国でも珍しいやきもの専門の駅の美術館です。乗り換えの時間がありませんので残念ですがスルーします。

松浦鉄道の伊万里駅とJRの伊万里駅はこの歩行者連絡橋でつながっています。

JR松浦駅です。電車の待ち時間はあまりありません。急ぎます。

JRなのですがSuicaは使えません。唐津までの切符です。

伊万里から唐津までは内陸部を進みます。途中ひがんばなの群生がありました。見とれていて撮影のタイミングを逃し、まばらな状態です。

松浦川沿いを進みます。鏡山が見えます。山の名前は神功皇后が山頂に鏡を祀ったことに由来するそうで、万葉集にも詠まれた歴史ある山です。ここの展望台から唐津の市街地はもちろん、国の特別名勝・虹の松原や唐津湾、遠くは壱岐の島影をも臨むことができるそうです。

まもなく唐津のアナウンスです。

唐津駅に到着です。北口から駅前広場に出ると鶴のモニュメントが出迎えてくれます。唐津の鉄道敷設の顕彰碑のようです。

その隣には唐津曳山のモニュメントがあります。4百年の歴史をもつ唐津焼の伝統と技術を結集して製作したもので唐津焼の最大の焼き物だそうです。

唐津駅の外観です。

乗り換えに1時間ほどありますので唐津の町を少し散策します。

京町アーケードです。

アーケドを抜けると昔ながらの街並みが現れます。

アーケードの中にある川島豆腐店です。ざる豆腐発祥の店だそうです。寛政年間から二百年以上続いている豆腐店で、豆腐料理店も併設していますが完全予約制だそうです。

豆腐料理も食べたかったのですが時間の関係上、一旦唐津駅に戻り駅のお食事処でサバの焼き魚定食で簡単なお昼にします。

唐津は古代より大陸の玄関口として栄え、多彩な文化が育まれてきた一方で豊かな自然にも恵まれ、是非ゆっくりと観光したい所ところです。

唐津駅からはSuicaが使えました。電車も福岡の地下鉄に乗り入れているのでだいぶ新しい車両です。発車まで間が有り空いていますがすぐに混んできました。

唐津から海岸線を進み1時間15分で大濠公園駅に着きました。飛行機まで時間があるので少し大濠公園を散策します。駅から5分ぐらいで公園入口に到着です。

慶長年間黒田長政が福岡城を建築するときに博多湾の入り江であったこの地を埋め立てて外堀としたのが始まりです。昭和になって造園工事を行い総面積39万8千平方メートルの大濠公園となりました。公園内の池は22万6千平方メートルで半分以上は池なんです。

池の中に島が3つあり、橋で繋がっていますので渡ってみます。

島に渡る最初の橋の観月橋に向かう途中、松の木の枝に何かがいます。よく見るとアオサギがとまっています。じっとしていて動く気配が有りません。

大濠池の最初の島の柳島には観月橋を渡っていきます。右手に大濠公園のシンボル浮見堂が見えます。この浮見堂は元は福岡市動物園にあったものなのですが、戦争で動物園が取り壊された後も残されていて、その後ここに移築されたのだそうです。

柳島から松月橋を渡り松島に向かいます。

松月橋は大濠池の真ん中ぐらいにあります。橋の上から眺める右手の景色です。

橋の上から眺める左手の景色です。池の大きさがよく分かります。

松月橋から松島に渡ります。松島は三つの島の中で一番大きい島で、進むと右手に鴨島が見えます。松島から茶村橋を渡り菖蒲島に向かいます。

菖蒲島を通り過ぎ、さつき橋から鴨島を振り返ります。

さつき橋を渡り、対岸に出て池を周回する園路を進みます。この園路は一周約2キロメートルあり多くのランナーがランニングを楽しんでいました。

ここからは池の中の三つの島の全景が見渡せます。

隣接している舞鶴公園の入口です。この先が平和台陸上競技場です。

公園の周回路を半周して駅に戻り空港に向かいます。

飛行機の時間まで2時間程度のゆとりをもって空港に到着しましたが、なんと伊丹空港の保安検査所の手違いで2時間以上の遅延が発生していました。分かっていたらどこかで一列車遅らせて観光ができたのですが・・残念。

時間があるので福岡空港の見学をします。

ANAの飛行機がたくさんいますが新潟便の飛行機はまだいません。

スマホの電池も切れてきましたので空港のレストランで充電をしながらゆっくりと夕食を頂きます。

2時間30分遅れで新潟便が離陸しました。おかげさまで福岡の夜景を見ることが出来ました。

あと1時間ぐらいで新潟に到着します。

九州の五日間でした。おしまい

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